仮想と現実の媒介者
ウェブサイトを作品の素材の一つとして用いている作家を紹介する。
エキソニモは、1996年に千房けん輔と赤岩やえによってウェブサイト上において結成されたユニットである。1996年といえば、マイクロソフト社からWindow95が発売されたことによりパソコンが急速に広まり始めた時代である。
上記のウェブサイトを見ると、エキソニモ結成当時から今日までの彼らの活動の軌跡をたどることができる。パソコンの普及の歴史と共に歩んできたエキソニモは、デジタルとアナログ、仮想世界と現実世界など対立する二つの概念を対比させて見せることでその差を浮き彫りにすると共に鑑賞する者の感覚を揺さぶることによって現代社会に一石を投じる作品を生み出している。