ガレリア・プロバ

ガレリア・プロバ1989年7月発行「La Gazzetta 創刊号」

TING SHAO KUANG 丁紹光

丁紹光(ティン・シャオ・クァン)先生のお人柄を一言で説明するとしたら“Modest(謙虚)”。
こんなに有名になられ、才能に長けたアーティストでいらっしゃるのに、それをちっとも鼻にかけず、気さくにお話をして下さり、接してくださる、お優しい方です。
先生の作品からも、そんなお人柄は忍ばれると思います。

今回、私達ガレリア・プロバのスタッフが出張でアメリカ・ウェスト・コーストにも寄るのですがとお知らせすると、では是非会いましょうとの御返事。
当日、御自分の運転で迎えに来て下さったのは、ロスアンジェルスのボナベンチャーホテルでした。

丁紹光 Wind and Sea
丁紹光 「Wind and Sea」



1980年、先生がアメリカへ渡られてまだ8か月足らずの時のこと、ロスアンジェルス市主催の芸術展で13か国から出展したアーティスト達の中から丁先生が選ばれ、その記念すべきアメリカでの初個展が催されたのが、このボナベンチャーホテルだということです。

「ここは、本当に思い出深い所なんだ」と、アメリカへ渡られて間もない頃の不安と期待の入り交じった時期を、いつも新鮮な気持ちで思い返されているようでした。

丁先生は、私たちをランチに招待してくださいました。
「見てくれは悪いけど、味は最高なんだよ」という、チャイナタウンの端にある、丁先生行きつけのチャイニーズ・レストランで、メニューには載っていない、不思議においしいお料理を食べながら、先生のお話を伺いました。

丁先生は、音楽を聴きながら、または、夜眠りにつく前に、次の作品の構想を練られるそうです。
頭の中に、次から次へとイメージが湧き続け、一晩に20~30ぐらいのイメージをメモがわりのスケッチになさるとのこと。

その中からさらにイメージを広げていき、最終的な作品が生まれるそうです。
ただし描きたいイメージが毎日あふれ続けるので、全部を描く時間がなくて、残念だとおっしゃっていました。



「ところで――」と先生は、いたずらっぽい目で話を続けられます。
「ここのレストランでね、私がティンという名前だと知って、皆『あの、アーティストのティンか?』と聞くのですよ。
だけどね、私は、『違うよ、そんなアーティストなんて知らないよ』って言ってあげるんだ」と、おもしろそうに笑っておられました。

「今度は、私の自宅に泊りがけでゆっくり遊びにいらっしゃい」と、一介のスタッフである私たちを招待してくださったり、「空港まで送ってあげましょう」と言って下さったり、私たちは恐縮のし通しでした。
こんなにお忙しい中、昼食にお誘い下さっただけでも嬉しかったのに――。

名残りおしさにかられながら、私達はロスアンジェルスを後にしたのです。

本当に、私達まで、こんなに大切にして下さる丁先生に、心から御礼申し上げたいと思います。

ところで、今秋には、丁先生の本格的な画集が発表されますが、それと時期を同じくして先生が来日なさいます。
また、10月7日は先生のお誕生日ということもあり、ガレリア・プロバでは、そのころに先生をお招きしてのささやかなパーティーを計画しております。
詳細は、後日ご連絡いたしますので、お楽しみに!
K.Y


丁紹光 Purple Dreams
丁紹光 「Purple Dreams」
ボール
ボール(小)

ANIJA & DARRYLE アニヤ&ダリル

GLASS ARTで夏を過ごす
ガラスは、アートの世界の中でもまだまだ若い分野。
それだけに、色々な可能性を秘めたおもしろさがあり、若手のアーティストが活躍できるチャンスも多い分野です。

今回御紹介するアニヤ・ケール(女性・デンマーク出身)とダリル・ヒンツ(男性・アメリカ出身)は、デンマークはエデルトフトのグラス・ミュージアム館長、リンガード氏が推薦する最有望株の二人です。
ガラスという素材でありながら、彼らの作品には素朴な優しさと暖かさが溢れています。

どうぞ思い切って普段に使ってしまって下さい。
きっと、これまでとは違うアートの楽しみ方が見えてくるはずです。


Anija Kjærアニヤ・ケール
1979~83年 スクール・オブ・アーツで、クラフトとデザインを学ぶ。
1982年 デンマークでプロとして活動を始める。
1983年 ダリル・ヒンツと共同で創作するようになる。
1985年 スクール・オブ・アーツ(クラフト&デザイン科)で、講師として塑像を教える。ノルウェーにおいてもフリーで活動する。
Darryle Hinzダリル・ヒンツ
1972年 カリフォルニア州立大学卒業。
1977年 スウェーデン・ウプサラ大学、オレフォース・ガラス学校に学んだあとカリフォルニア州立大学美術修士課程卒業。
1978~79年 コペンハーゲンのスクール・オブ・アーツ(クラフト&デザイン科)を始め、スコットランドのエジンバラ・カレッジ・オブ・アート、ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アートなどにおいて、ガラスのデザインと技術を教える。
1983年 アニヤ・ケールとともにコペンハーゲンにガラス工房を持つ。


NEW RELEASE 新作

ヤマガタ・ヒロミチ新作 “ギャラリー シリーズ”(3作スイート)
「ヤマガタの作品は欲しいけれど、大きすぎて・・・」とおっしゃる方にぜひ御紹介したいのが、この「ギャラリーシリーズ」。
イメージサイズ縦横30㎝前後と小さいながらも、ヤマガタのセンスがギュッと詰まった見応えのある秀作です。

Hiromichi Yamagata「Galerie Van Gogh」
Hiromichi Yamagata「Galerie Van Gogh」



Hiromichi Yamagata「Galerie Moderne」
Hiromichi Yamagata「Galerie Moderne」

Hiromichi Yamagata「La Galerie」
Hiromichi Yamagata「La Galerie」
<<ノーマン・ロックウェル展4   推薦作>> 
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このページは1989年7月14日にガレリア・プロバから発行された「La Gazzetta 創刊号」の内容を掲載したものです。


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