ガレリア・プロバ

ガレリア・プロバ1989年11月発行「La Gazzetta 創刊2号」
丁紹光の2点はぜひ実物をご覧いただきたい素晴らしい出来栄えです。 その他、周菱(ジョウ・リン)、ジェニファー・マークスなど新しいアーティストもどんどんご紹介してまいります。
お楽しみに!
丁紹光「招魂」
丁紹光「招魂」(シルクスクリーン)
丁紹光画集デラックス版
丁紹光画集デラックス版

丁紹光「渓流の調べ」
丁紹光「渓流の調べ」(シルクスクリーン)
丁紹光「フライト」
丁紹光「フライト」(ブロンズ)

ジョウ・リン「ブラック・パンサー」
ジョウ・リン「ブラック・パンサー」(シルクスクリーン)

ジェニファー・マークス「デュー・シ・ボン」
ジェニファー・マークス「デュー・シ・ボン」(シルクスクリーン)

TING SHAO KUANG 丁紹光

21世紀は東洋の芸術や文化を西洋の芸術家が注目する時代になるといわれている。
以前ヴァン・ゴッホやシャガールは、その時代に彼らが知り得る範囲での東洋アート或いは文化を取り入れた作品を幾つか制作していたし、コンテンポラリー・アート・シーンではシュナーベルが浮世絵を彼の感性で解釈している。

こういった"EAST MEETS WEST(東洋と西洋の出会い)"を既に自分の確固たるスタイルとして発表し続け、評価を得ているアーティストがいる。

それが、丁紹光(ティン・シャオ・クァン)なのである。
彼は9年前に、墨絵の白黒の世界でしか芸術というものが評価されなかった中国から脱出し、芸術的自由を求めてアメリカへ渡った。
それからというもの、何千年もの歴史のなかで培われてきた伝統的な中国の芸術形態を知り尽くしたうえでのイメージが、ピカソをはじめとしたヨーロッパ巨匠たちにインスピレーションを受けた色彩とフォルムで飾られ、丁紹光の自由になった筆から溢れ出ていったのだ。

そして、この9年間の自由な制作活動のセレブレーションとして、今秋初の画集が完成した。
その記念に丁紹光が来日し、ガレリア・プロバにおいて丁氏の50回目の誕生日のお祝いも兼ねて、画集発表パーティーが催された。
その時に、丁紹光とパブリッシャー(版元)であるシーガル・ファイン・アートの社長ロン・シーガルにインタビューした。

――丁先生、お誕生日おめでとうございます。
有り難う。有り難う。
――今回は、先生の初めての完璧な画集の発表も兼ねて来日なさったわけですが、御自分の画集に関してどうお思いですか?
とても満足しています。
日本やアメリカの関係者の皆さんの努力にお礼を言いたい。 おかげさまで大変素晴らしいものができあがりました。
――先生は何回か来日なさっていますが、これで何度目ですか?
これで3度目です。
――日本や日本のファンの印象はどんなものでしょうか?
とても素晴らしい。日本と中国では文化が似ているということもあって、とても心地よく過ごせます。
――先生は、今アメリカに住んでいらっしゃいますが、そちらの生活には慣れましたか?
ええ。描きたいものが描きたい時に描けるというのは、素晴らしいことですね。
ロン(シーガル氏)も自由にやらせてくれるし。
――では、ここでロン・シーガルさんにお尋ねしたいのですが・・・ いかがですか、丁先生のようなすばらしいアーティストとお仕事をなさっていて。
ロン・シーガル氏: 正直言って、アート業界で私が出会った人達のなかで一番素晴らしい方だし、先生と仕事ができるっていうのは、大きな喜びですね。
毎日のように丁先生と会って仕事をしたり、ディナーに行ったりしていると、丁先生がどんなに素晴らしく偉大なアーティストかということを忘れがちですが、こうして日本に来てこのような個展の場に来ると、先生の偉大さを再認識しますね。

――そうですか。
ところで、今回の来日で、先生には、とっても良いことがあったのですよね。
中国に住んでいらっしゃって、丁先生とは何年も会うことのできなかったお兄様とお姉様が、先生に会いに日本にいらっしゃることができて。
そうなんです。
やっと会えて話ができてとても嬉しいですね。
私がアメリカへ渡ってからの9年間というものずっと会えなかったのですから。
3年前に中国へ一度帰りましたが、3日しか滞在できなかったので会えなかったのです。
でも今回の来日で会えてとても嬉しかった。
――これで安心してますます制作活動に励まれることができますね。
先生のこれからの計画として、何か具体的にお話していただけませんか?
私の夢というものは、世界の色々な国々や民族の文化のなかで実際に何ヶ月か生活してみて、その文化の中での新しい感動を絵にしてみたい、ということなんです。
もう既に、タイと日本でそれを実現することができましたが、これからも時間の許す限り続けていきたい。
シーガル氏:あと、スケジュールが決まったものというと、来年の6月には、先生のパリでの初個展が開催されることになっています。
1990年か91年頃に丁先生のシルクスクリーン作品のカタログ・レゾネの発表を予定しています。
――先生の身辺がますますエキサイティングになていくようですね。
これからも、たくさんの新しい文化交流の中から生まれる素晴らしい作品を楽しみにしています。
丁先生、シーガルさん、今日は本当にどうも有り難うございました。


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このページは1989年11月25日にガレリア・プロバから発行された「La Gazzetta 創刊2号」の内容を掲載したものです。


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