ガレリア・プロバ

ガレリア・プロバ1990年1月発行「La Gazzetta vol.3」

藤田喬平


昨春、日本芸術院賞恩賜賞に輝いた藤田喬平。
その創作活動は「紅彩」で知られる“流動ガラス”から「飾筥」に到り、ついにガラス芸術の頂点をきわめました。
海外でフジタのドリーム・ボックス、夢を入れる筥と称賛される作品は、毎年のように国際的なガラス展に招待され、その一部はパリのルーブル装飾美術館をはじめ、各国の名高い美術館に収蔵されています。

ご存知のように、藤田は1977年、創作拠点をベネチア・ムラーノに移して研鑽。ひとり異邦人となり、島に伝わる千年技術の中で、私たち民族の伝統や原型を見つめ直し、琳派の流れを思わす日本の美に新しい生命を吹き込んでいます。
新芸術院会員として、藤田の創造意欲はとどまる所を知りません。
藤田喬平「飾筥“源氏物語”」
藤田喬平「飾筥“源氏物語”」手吹きガラス



藤田喬平「飾筥“紫式部”」 藤田喬平「飾筥“湖上の夢”」

藤田喬平「飾筥“花の舞”」
左上 藤田喬平「飾筥“紫式部”」手吹きガラス、
右上 藤田喬平「飾筥“湖上の夢”」手吹きガラス
藤田喬平「飾筥“花の舞”」手吹きガラス

藤田潤


藤田喬平の長男。
幼い時から、父の創作活動を見つめおおらかに育ち、同じガラス工芸家として一家を成しました。
写真でご覧のように、その作風はきわめてのびやか。
かつ自由。それでいて例えば作品「焔」では、ガラス特有の“ぬめり”の中に燃えさかる情熱を再現させてました。
と同時に、作品「芽吹き」では、日本民族の美意識を探り、若草色に金箔をあしらい、しかもなお端正な光の線を形作って見せるなど、独自の道を歩みつつ意欲的にその世界を拡げています。

藤田潤「焔」 藤田淳「秋色」 藤田潤「芽吹」
左から、藤田潤「焔」、藤田潤「焔」、 藤田潤「秋色」、藤田潤「芽吹」


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このページは1990年1月26日にガレリア・プロバから発行された「La Gazzetta vol.3」の内容を掲載したものです。


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